SUMMARY
- Alfresco 5.0に、Pentahoを搭載した「レポート&分析」モジュールができた
- 「レポート&分析」モジュールでは、Alfrescoのアクティビティをグラフ化したり、オプションをつければ、レポートを作成することもできる
- 国際規約をフルサポートし、マルチメディアに対応したファイル変換を容易にするデジタルアセット管理向けのオプションができた
世界でいちばん売れているOSSエンタープライズコンテンツ管理システムAlfresco (アルフレスコ)の、日本法人認定第一号ゴールドパートナーであるヴィセントによる「Alfresco情報交換会2015」の模様をお伝えします。
本シリーズでは、アルフレスコ・ジャパン株式会社ソリューションエンジニア 青地芳彦氏によるAlfresco One 5.0テクニカルアップデート情報をお伝えします。
Alfresco 5.0では、いくつかの目を見張るモジュールが追加されています。
2015年3年に発表されたばかりの新しいモジュールについてご紹介します。
レポート&分析(Reporting and Analytics)モジュール
Alfresco 5.0では、新たにレポート&分析(Reporting and Analytics)というモジュールが搭載されました。
Alfresco 5.0に搭載されているモジュールでは、Alfresco内に集積されたコンテンツや利用者のアクティビティをグラフ化することができます。
任意のデータをもとに、円グラフ、ドーナツ型グラフ、折れ線グラフなど多彩なグラフを表示し、利用者のレポート作成を支援します。
レポート&分析(Reporting and Analytics)は、さまざまな利用方法があります。
たとえば「アクセスしたファイルのトップ10」をグラフ化したり、分析することができます。あるいは、Alfrescoの導入効果を図るために「Alfrescoサイトのアクティビティの推移」などの統計もとれます。
オプションの「レポートデザイナー」では、メタデータを利用して、レポートを自由に作成することもできます。
バックサイドでは、レポーティングやデータ・マイニングに定評のあるオープンソースBIのPentaho(ペンタホ)が動いています。
メディア・マネージメント(Media Management)モジュール
■メディア・マネージメント(Media Management)の概要
2015年春にリリースされたばかりのメディア・マネージメントは、デジタルアセット管理向けのオプションです。
文書だけでなく、画像や動画などのマルチメディアも含めた資産を保有する官公庁、文化財団、教育機関といった組織では、そうした資産を次世代に残すことを目的としてデジタル化を推進しています。そして、長期保存の必要がある資産の管理には、ソースコードを開示しているAlfrescoのようなオープンソースが向いています。
そういった意味で今回のメディア・マネージメント(Media Management)は、オープンソースのAlfrescoが満を持して発表したデジタルアセット管理の決定版となります。
メディア・マネージメント(Media Management)モジュールは、マルチメディアの異なる解像度をひとまとめに変換したり、メディア編集を簡単に行えるようにします。ユーザーインターフェースも、画像データを見やすくプレビューできるようなデザインが施されています。
■メタデータ:IPTCのサポート
メディア・マネージメント(Media Management)モジュールは、メタデータの管理に関して国際的な規約IPTCをフルサポートしていますので、自動的にメタデータを抽出してAlfrescoのデータベースに格納します。
■フォーマットの変換(Transformation)
メディア・マネージメント(Media Management)モジュールは、マルチメディアの解像度やフォーマットの変換(Transformation)にも、スケーラブルで柔軟に対応します。
とくに重たい動画などは、リモートの変換(Transformation)で処理することが可能です。