はじめに
2016年5月17日に、『AWSで12億ドキュメントをも管理可能な、Alfresco最新バージョン5.1のご紹介』セミナーが行われました。
株式会社ヴィセント テクノロジー部 森様の講演『Alfrescoの概要と最新バージョン5.1のご紹介』について、全3回に分けて紹介していきます。
第3回目(最終回)となる今回は、『Alfresco5.1紹介 (2/2)』についての講演部分を紹介します。
Alfrescoモジュール管理
Alfresco5.1から、モジュール管理方法が変更されています。
Alfrescoモジュール化
今までのAlfrescoでは、「Share service」「Search service」「Transformation service」の各モジュールは、ベースとなるAlfrescoプラットフォームと一体の形で配布されていました。
Alfresco5.1から、「Share service」「Search service」「Transformation service」の各モジュールは、それぞれ独立したモジュールとして管理されるようになりました。
Shareモジュールの分割
今後、Shareモジュールはそれぞれ単体で更新できるようになります。
画面UIは、Shareモジュールによって機能が提供されています。それぞれのShareモジュールが更新されれば、それぞれの単位で機能追加/不具合修正が行われます。
今まで、ShareモジュールはAlfrescoプラットフォームと一体となっていたため、1つのShareモジュールを更新するためにAlfresco全体を更新しなければなりませんでした。Alfresco5.1より、Alfresco全体を更新せずに、Shareモジュールのみ更新できるようになりました。
AlfrescoプラットフォームからShareモジュールが切り離されたことにより、「より頻繁に機能が更新されていくのではないか」と予想されています。
今後のリリース方式
今後は、「Alfrescoプラットフォーム」と「Shareモジュール」は、それぞれ別にリリースされていきます。
JAR拡張モジュール
「JAR拡張モジュール」は、機能を追加するためのモジュールです。
今まで同様なものとして使われていた「AMPファイル」は廃止となりました。
アップグレード・アシスタント
ホットフィックスモジュール/サービスパックを適用する「アップグレード・アシスタントツール」がリリースされています。
その他の機能
その他の機能について紹介します。
「jBPM」廃止
今までワークフロー機能として使用されていた「jBPM」は廃止となりました。
「jBPM」を使用していた場合は、「Alfresco Activiti」にアップグレードする必要があります。
「Bcrypt」によるセキュリティ強化
「Bcryptハッシュパスワード」が利用できるようになりました。
ドキュメントの暗号化アルゴリズムとして、今までの「MD4」に加えて、「Bcrypt10」「Sha256」も選択できるようになりました。
「カスタムランディングページ」追加
ログイン後のページを指定できるようになりました。
「所有権限取得機能」追加
「ユーザーのファイルに対する所有権限を剥奪する機能」が追加されています。
管理者ユーザーが、この機能を使用して、対象ファイルに対する所有権限の剥奪/取得が可能です。
「PDF.jsビューアー」の拡張
PDFビューアーが変更されています。
Alfresco5.1スタック
Alfresco5.1で使われている機能構成一覧です。
おわりに
第3回目(最終回)となる今回は、『Alfresco5.1紹介(2/2)』の部分について紹介しました。