世界でいちばん売れているOSSエンタープライズコンテンツ管理システムAlfresco (アルフレスコ)には、有償の製品版と無償のコミュニティ版があります。日本法人認定第一号ゴールドパートナーであるヴィセントが、エンタープライズトライアル版を用いて、有償版、無償版の特徴、冗長化構成、クラウドサービスなど、実際にアルフレスコを活用するためのヒントをお届けします。
今回は、アルフレスコに関する質疑をご紹介します。
【Q】競合他社製品と比べたときのAlfresco (アルフレスコ)の特徴は?
【A】
アルフレスコの競合製品としては、ドキュメント管理システムの側面としてはシェアポイント、クラウドサービスとしてはグーグルドライブ、ボックスなどが挙げられます。
こうした製品と比べた場合、アルフレスコの機能的特徴は、次のような点にあります。
【アルフレスコの機能的特徴】
●プレビュー機能
Webブラウザで操作できるアルフレスコは、ブラウザ上に表示されたワードやPDF、画像、動画などのコンテンツをひとつひとついちいちダウンロードしたり、ファイルを開いたりしなくても、ブラウザ上のプレビューから中身を確認することができます。
もし文書のなかにライセンス情報が格納されている場合は、ファイルを開かずプレビュー段階で、ライセンスの詳細を確認することもできます。
●ワークフロー機能
アルフレスコは、ドキュメントを起点としたワークフローを作ることができます。ドキュメントを起点としているため、文書の重複を避け、誰がどこまでこの文書に対してアクションしたかという流れが可視化できます。
ひとつの文書の申請、承認、許可という一連の流れを、文書をプリントして外に持ち出すことなくワークフローのなかで完結することができます。
●属性機能
アルフレスコは、コンテンツごとに属性をつけることができます。
事前にコンテンツの属性を付与しておけば、コンテンツ内に文字情報がない動画や音声ファイルも、同じテーマに即して検索することが可能です。
属性機能を応用すると、どのコンテンツにライセンス情報が入っているか、といった詳細検索も可能になります。結果として、ライセンス管理も同時に行うことができます。
●クラウドサービスとの同期
数多くあるクラウドサービスのなかでも、とくにセキュリティに特化して、セキュアな環境下で外部ユーザとの情報共有ができます。
そのほか、コスト面について商用製品と比べると、アルフレスコがオープンソースであることが最大の特徴になります。商用製品のようなライセンス料は発生しないので、コストパフォマンスには優れています。
【Q】Alfresco in the Cloud(アルフレスコ クラウド)を活用して、クラウド上だけで編集作業を行うことができるか?
【A】
外部スタッフがローカルに文書をダウンロードすることなく、Alfresco in the Cloud(アルフレスコ クラウド)上で編集作業を行うためには、オンプレミス側に固有のカスタマイズを行うこと必要があります。
ただしアルフレスコ クラウドそのものはカスタマイズができないため、ダウンロードボタンを消すことができません。そのため、アルフレスコ クラウドのみを使った場合は、クラウド上だけでの編集作業はできないということになります。
【Q】CSVデータをpearlで加工して帳票を作っている工程で、Alfresco (アルフレスコ)を活用できないか?
【A】
アルフレスコには「フォルダのルール」機能があります。特定のコンテンツが入ってきた場合に、指定されたフォルダに入れるだけで自動的にスクリプトを動かすことができます。CSVデータを自動的に計算することはできます。
さらにjasperソフトなどのレポーティングツールと連携すれば、帳票支援も行うことが可能です。