SUMMARY
- Alfrescoは、シンプルなビジネス文書から、スキャナーで取り込んだ画像、写真、設計図、大きなサイズの動画まで、あらゆる種類のコンテンツを管理する
- Liferayは、機能部品が豊富で、ポータルサイトを容易に構築できる
- フロントエンドにLiferay、バックエンドにAlfrescoという組み合わせが、自社にとって最適なシステムを作る
ポータルサイトを容易に構築するLiferay(ライフレイ)と、あるゆる種類のコンテンツを管理できるECMであるAlfresco(アルフレスコ)、ふたつのオープンソースアプリケーションがタッグを組むことで自社に最適なシステムが実現します。今回は、両者のアプリケーションがもつ特徴と連携のポイントをご紹介します。
世界シェア1位のオープンソースECM、Alfresco
まずAlfrescoの概要についてご紹介します。
Alfrescoは、2005年に誕生したオープンソースのエンタープライズコンテンツ管理システム(ECM)で、オープンソースECMとしては、世界市場シェア1位を誇っています。
Alfrescoの創業者は、ジョン・ニュートン(John Newton)氏です。氏は、1990年代からDocumentun(文書管理プラットフォーム。現EMC Documentun)をはじめとしたエンタープライズコンテンツ管理システムの開発に携わり、今日、業務で使われる多くのシステムを生み出してきました。
Alfrescoの機能には、次のような特徴があります。
・Alfrescoでは、シンプルなビジネス文書から、スキャナーで取り込んだ画像、写真、設計図、大きなサイズの動画まで、あらゆる種類のコンテンツが管理できます。
・Alfrescoに内蔵されているワークフロー機能では、書類を多用するビジネスプロセスを自動化して、より効率的に、かつ正確に業務をこなせます。
・Alfrescoのコラボレーション機能では、ファイアウォールの内側はもちろん、外側でも安全に共同作業を行えます。
・クラウドとの同期によるインターネット上でのドキュメント共有や、スマートフォンやタブレット端末からのドキュメント参照が可能です。
世界シェア1位のオープンソース Webポータル、Liferay
次にLiferayの概要をご紹介します。
Liferayは、2000年誕生のWebシステムを構築するためのフレームワークおよびポートレット(機能部品)であり、オープンソースポータルとしては世界市場シェア1位を誇ります。
Liferayの創業者は、ブライアン・チャン(Brian Chan)氏です。氏は、2000年にLiferayを開発後、オープンソースによる革新的なビジネスソリューションのリーダーとして、グローバルな舞台で活躍しています。
Liferayの機能には、次のような特徴があります。
・Liferayは、ポータルを実現するためのフレームワーク、およびそのフレームワーク用に開発されたポートレット(機能部品)、及びポートレットの開発環境から構成されています。
・LiferayはJavaで実装されており、JBoss, Apache Tomcat, WebSphereなど多くのアプリケーションサーバやWebコンテナ上で動作します。
・ユーザ/組織管理、Webページ管理、アクセスコントロールなど一般的にWebサイトで使われる多くの機能が標準で搭載されているほか、ドキュメント管理やカレンダー、ブログ、掲示板など、すぐに使えるポートレットが60以上用意されており、ポータルとしてすぐにご利用することができます。
フロントエンドにLiferay、バックエンドにAlfrescoという組み合わせが自社最強のシステムを生む
AlfrescoやLiferayに限らず、ひとりの担当者が複数のプロジェクトを担当している場合、 プロジェクトごとに違うソフトを使っていると混乱をきたすことが少なくありません。
AlfrescoとLiferayは、類似機能を備えたソフトウエアです。両者の機能を最大限に活かし自社に最適なシステムを構築するための連携のポイントは、それぞれの役割を明確にして役割を分担させるところにあります。
AlfrescoとLiferayのケースでは、フロントエンドに操作が容易なLiferayを据えてソーシャル機能を担当させ、バックエンドでは堅牢で詳細な設定が可能なAlfrescoがコンテンツ管理とワークフローを担わせるという組み合わせが、最高最強の効果を生み出します。
社内に複数のアプリケーションが存在している場合でも、このようにあらかじめ役割を決めておけば運用もスムーズですし、プロジェクトそのものが変わっても戸惑うことはありません。