SUMMARY
- Alfrescoは、大量の文書をセキュアに管理することができるECM
- Liferayは、マルチテナント、レスポンシブデザインにも対応した自由度の高いWebポータル
- 無償版(CE版)と有償版(EE版)の違いは、導入後のパッチインシデント対応など安定した保守サポートの有無
ポータルサイトを容易に構築するLiferay(ライフレイ)と、あるゆる種類のコンテンツを管理できるECMであるAlfresco(アルフレスコ)、ふたつのオープンソースアプリケーションがタッグを組むことで自社に最適なシステムが実現します。
今回は、世界シェア1位のオープンソースECM、Alfrescoと、世界シェア1位のオープンソース Webポータル、Liferayの特長を比較しながらご紹介します。
大量の文書をセキュアに管理するECM、Alfresco
Alfrescoは、エンタープライズレベルのドキュメント管理を可能にする世界シェア1位のオープンソースECMです。
ドキュメント管理、全文検索のほか、社外スタッフとの文書共有や証跡・タイムスタンプ管理も可能です。
Alfrescoバージョン5.0からはプレビュー機能がより進化し、本文を開かずに文書の内容を確認できるようになっています。
先日、Amazon RDS for Aurora で10億文書の処理をAlfrescoが行うことが発表されました。こういった大量の文書を取り扱うケースでこそ、Alfrescoは適性を発揮します。またセキュアな環境下での情報共有にも長けています。
マルチテナント、レスポンシブデザインにも対応したWebポータル、Liferay
Liferayは、Webコンテンツをポータル上に配置することができる世界シェア1位のオープンソース Webポータルです。
ポートレットと呼ばれる機能部品を使ってWebブラウザ上でドラッグ&ドロップしながら、自在に画面を構成できます。
またWebコンテンツだけでなくマルチテナントにも対応しており、Liferayバージョン6.2からは、レスポンシブデザインにも対応しています。
コミュニティ(CE)版とエンタープライズ(EE)版の違いは、導入後の安心感の違い
AlfrescoもLiferayもオープンソースです。オープンソースはソースコードが公開されており、ソフトウエアそのものは無償です。無償で入手できるコミュニティ(CE)版のほかに、有償のエンタープライズ(EE)版もあります。
CE版は、前提として各自の責任において運用することが前提であり、運用後のトラブルが発生した場合は、フォーラムを通じて問題解決を図るのが一般的です。
対してEE版は、月額のサブスクリプション料が発生しますが、導入後の保守サポートを受けることができます。セキュリティインシデントが発表された場合、バッチの対応が迅速に行われたり、コミュニティ版にはない機能を利用できたりと、導入後も総合的なサポートがあります。
企業のシステムとして安定的に利用する場合には、EE版を採用するのが一般的です。