オープンソースで自社に最適なシステムを作る~AlfrescoとLiferay徹底比較 (3)ワークフロー編

SUMMARY

  • Liferayのワークフローは、Webコンテンツごとに設定できる
  • Alfrescoのワークフローは、ドキュメントごとに設定できる
  • Alfrescoのワークフローは、承認時の変更や修正が可能である

ポータルサイトを容易に構築するLiferay(ライフレイ)と、あるゆる種類のコンテンツを管理できるECMであるAlfresco(アルフレスコ)、ふたつのオープンソースアプリケーションがタッグを組むことで自社に最適なシステムが実現します。
今回は、世界シェア1位のオープンソースECM、Alfrescoと、世界シェア1位のオープンソース Webポータル、Liferayのワークフロー機能を比較します。

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LiferayとAlfrescoは、ルーティン業務を自動化するワークフロー機能を搭載

ワークフローとは、業務の処理の手順をルール化することで、ルーティン業務を自動化するものです。複数の人間が関わる文書やデータを円滑に受け渡す流れを作ることで、業務が効率化できます。

Liferay、Alfresco双方に、承認プロセス、メール送信、ドキュメント更新、プラグイン起動など、さまざまなワークフロー機能が搭載されています。

それぞれの特長は図表のようなものになります。

Liferay Alfresco
エンジン Kaleo(カレオ) Activiti(アクティビティ)
難易度 低い 高い
コミュニティ版/エンタープライズ版 CE版とEE版が存在する CE版とEE版が存在する
エンタープライズ版のみの機能 - WEB上でのワークフロー定義デザイン - WEB上でのワークフロー定義デプロイ作業
- 現在のワークフローの状態の確認(管理者用)

WebコンテンツベースのLiferayのワークフロー

Liferayのワークフローは、Webコンテンツベースになります。

その利用目的として「作成したコンテンツを承認を得てから公開する」ことを前提としており、たとえば「作成したブログ記事を公式サイトで公開する」という業務において、コンテンツを公開する前に承認を経るワークフローを作成することができます。

デフォルトで承認フローが用意されている機能は、Webコンテンツ以外にもWikipedia、ブログなどがあります。

Aipo/Liferay最新情報
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ドキュメントベースのAlfrescoのワークフロー

Alfrescoのワークフローは、ドキュメントベースとなります。文書ごとにワークフローをつけることができますので用途が広がります。

たとえば、「国内でマニュアルを作成し、アメリカで翻訳し、インドでチェックし、再び、日本に戻す」という業務にワークフローを加えることができます。

Alfrescoのワークフローを導入すると、自分の業務をこなした後は、次の担当者へ自動的に文書が回る仕組みが働きます。関係者は、今、その書類がどういう状態にあるのか、誰が保持しているのか、というステイタスがひと目でわかるため、タスク管理の役目も果たします。

そのほか、事業計画書、経費精算、稟議書など複数の人間が介在する書類を回すときにも有効で、文書ごとに設定できるAlfrescoのワークフローは、日本のビジネス習慣には馴染みやすい機能といえます。

Aipo/Liferay最新情報
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LiferayとAlfrescoのワークフロー機能は、LiferayがWebコンテンツに、Alfrescoがドキュメントにワークフローを付与できるのが、それぞれの特長です。

LiferayがWebコンテンツの公開を前提したワークフローであるため、承認段階で変更や修正を加える概念がないのに対して、Alfrescoは文書ベースのワークフローであるため、承認時の変更や修正も可能であり、柔軟性に富んでいるといえます。

LiferayはEE版(エンタープライズ版)のみでワークフローの作成が可能

LiferayとAlfrescoのワークフローを実際に作成する場合の、定義の比較は、図表のとおりです。

Liferayは基本的にEE版(エンタープライズ版)のみでワークフローの作成が可能です。

いずれにしてもJavaベースですので、カスタマイズという感覚になります。

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