AWSで12億ドキュメントをも管理可能な、Alfresco最新バージョン5.1のご紹介(2)Alfresco5.1紹介(1/2)

はじめに

2016年5月17日に、『AWSで12億ドキュメントをも管理可能な、Alfresco最新バージョン5.1のご紹介』セミナーが行われました。

株式会社ヴィセント テクノロジー部 森様の講演『Alfrescoの概要と最新バージョン5.1のご紹介』について、全3回に分けて紹介していきます。

第2回目となる今回は、『Alfresco5.1紹介 (1/2)』についての講演部分を紹介します。

「Alfresco5.1」リリース

今回、「Alfresco5.1」がリリースされました。5.1の特徴について紹介します。

Alfresco5.1ベンチマークテスト概要

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約12億のドキュメントに対して500同時ユーザーアクセスの負荷がかかっても、アクセス状況は悪化しなかったという結果が出ています。

約12億ドキュメント管理を実現した構成

こちらが、11億6800万以上のファイルを管理できる構成です。

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一番下に「EBS」と「Aurora」があります。これらでドキュメントやデータ情報を管理しています。「Solr」が入っていて、その上に「Alfresco」があり、その上にロードバランサーがあります。

この構成で、約3TBのDBサイズ規模を動かせることを謳っています。

ヴィジュアル・コンテンツ・モデリング

新機能「モデル作成機能」

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ユーザーが「モデル」を作成できる機能です。

「モデル」とは、「ドキュメント形式」「どのようなファイルなのか」「何のために使われているのか」「どのような情報を持っているのか」などのドキュメントに関する各種情報を設定するものです。

WebUI上でのモデル作成/管理

今までのAlfrescoでのモデル管理は、XMLで作成定義した後、Alfrescoを再起動しなければ反映されないものでした。Alfresco5.1から、WebUI上で作成/管理できるようになり、運用コスト削減につながります。

モデル作成

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まず、モデルの名前を入力します。

カスタムタイプとアスペクト

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こちらの画面で、「カスタムタイプ」と「アスペクト」の設定を行います。

「カスタムタイプ」は、ドキュメントの基本形態を設定するものです。「『JPEG』とはどのような種類のドキュメントなのか」という設定を行います。

「アスペクト」は、どのようなドキュメントにも紐付けられる部分的情報です。画像ドキュメントなら、Exif情報(カメラメーカー、カメラ機種、撮影日時、画像方向、ISO感度、光源、フラッシュ、画像圧縮率、位置情報などのさまざまな情報)を設定できます。

プロパティ

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カスタムタイプとアスペクトに「プロパティ」情報を設定します。「プロパティ」は、テキスト型プロパティ/数値型プロパティ/日付型プロパティのように設定します。

モデルの活用方法

以上のように作成すると、1つのドキュメントについてのモデルが完成します。

「このモデルに対してのみ検索する」「このモデルに対してのみ変換処理をかける」ようなフィルタ条件として活用できます。

モデル作成/管理が容易に

以前のAlfrescoでは、「アスペクトを追加したい」という場合、かなり面倒な作業が必要となっていました。Alfresco5.1のこの新機能により、かなり容易にモデル管理を行えるようになりました。

新機能「レイアウトデザイナー」

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「レイアウトデザイナー」は、画面への表示方法設定機能です。表示順番/表示サイズなどの指定が可能です。

新機能「スマートフォルダ/バーチャルフォルダ」

スマートフォルダ(バーチャルフォルダ)とは

指定した検索条件に基づいて、仮想的に作成されるフォルダです。

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「複数のフォルダに点在していて、指定検索条件に該当する複数のドキュメント」を、1つのフォルダに格納されているように見せることができます。

スマートフォルダ(バーチャルフォルダ)例

「『請求書』タグが付いているドキュメントのスマートフォルダ」を作成すれば、あちらこちらに点在しているすべての請求書関連ドキュメントを、1つのフォルダに入っているかのように扱うことができます。

おわりに

第2回目となる今回は、『Alfresco5.1紹介(1/2)』の部分について紹介しました。

第3回目となる次回は、『Alfresco5.1紹介(2/2)』についての講演部分を紹介します。

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